基礎コンクリートのひび割れにエポキシ樹脂注入で対応した事例

基礎コンクリートのひび割れ補修の事例です。写真は、基礎のひび割れ部分にエポキシ樹脂を注入して補修している様子です。このような補修方法は、ひび割れ幅に応じて適切に選定されます。
ひび割れの許容幅には基準があり、たとえば日本建築学会では以下のように定められています:
屋外側:0.3mmまで許容
屋内側:0.5mmまで許容

また、「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」の基準では、
0.3mm以上0.5mm未満:瑕疵が一定程度存在する可能性がある
0.5mm以上:瑕疵が存在する可能性が高い

さらに、土木学会の書籍などでは、飛来塩分の影響や海岸からの距離など、環境要因による補正も考慮されています。
ひび割れは放置すると鉄筋腐食や劣化の進行につながる可能性もあるため、早めの補修対応が重要です。

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和室の壁を耐震補強する・コストを抑えた施工例

和室の壁を面材耐力壁で補強した事例です。
床梁と耐力壁との取り合いは、畳の下地を剥がして施工するため、完了後は畳に隠れて見えなくなります。
一方、小屋梁との取り合いでは天井を剥がす必要がありますが、天井材を全面的に張り替えると費用がかさむため、今回は必要な部分のみを部分的に張り替えました。

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床下詳細調査で発見されたアンカーボルトの不具合事例

中古住宅のインスペクションにおいて、オプションの床下詳細調査を実施したところ、アンカーボルトが土台からずれているのを確認しました。おそらく、基礎と木造部分(上部構造)の寸法が整合していないまま、是正することなく完成させてしまったものと考えられます。
アンカーボルトは、地震や強風などの外力に対して、土台が基礎からずれたり浮き上がったりするのを防ぐ、構造上重要な緊結金物です。
この状態を放置すると、地震時に構造体が基礎から大きくずれる危険性があり、早急な是正が必要です。

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通し柱がなくなっていた!?小屋裏調査で見えた構造リスク

耐震診断を行った際に小屋裏を確認したところ、本来1階から通しであるはずの2階出隅の柱が天井裏で撤去されており、上階の柱と床梁との接合部が「柱勝ち」の状態になっていました。過去のリフォームの過程で、いつの間にか撤去されてしまったものと思われます。
このままでは、2階の当該出隅部分の床や壁のたわみや沈下などの不具合が将来的に生じるおそれがあります。できるだけ早く1階部分に柱を継ぎ足すなどの補強を行うことをおすすめいたしました。

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横架材間距離に応じた筋かいおよび柱の設計上の留意点

横架材の上端相互間距離が3mを超えているため、筋かいの座屈を防ぐため、筋かいを上下二段に分けて設置しました。
また、これとは別に、横架材の上端相互間距離が3.2mを超える場合には、平成12年建設省告示第1460号第二号の各表によらず、柱頭および柱脚に生じる引張力が大きくなることを考慮した構造設計が求められます。

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床に段差を設けるときの注意点――水平構面の連続性をどう確保するか

床に段差を設けると、水平構面の連続性が損なわれるおそれがあります。
梁成で対応できる程度の小さな段差であれば問題ありませんが1,000mm前後の大きな段差になる場合は注意が必要です。
このような場合には、段差の鉛直面の両側から面材を挟み込むなどして、水平構面の連続性を確保する納まりとする必要があります。

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敷地の地盤調査を行いました

昨日地盤簡易調査であるスクリューウエイト貫入試験(旧スウェーデン式サウンディング試験)を行いました。この調査は、住宅など小規模な建物の建設前に地盤の強さを調べるためのものです。
スクリュー状の先端器具を取り付けたロッドを、荷重をかけながら回転させて地中に貫入させ、必要な回転数や荷重から地盤の硬さやおおまかな地層構成を推定します。
この試験は、木造住宅などの比較的軽量な建物に適しており、機器がコンパクトで取り回しやすいため、狭小地や住宅街でも容易に実施できるのが特徴です。
なお、大規模な建物や重量構造物を建設する場合、または地下水位や土質の詳細な確認が必要な場合には、ボーリング調査などのより精密な地盤調査が推奨されます。

地盤調査 スクリューウエイト貫入試験 SWS試験


設計住宅性能評価申請書

木造在来軸組工法2階建て住宅の許容応力度計算での耐震等級3、耐風等級2、断熱等級4の設計住宅性能評価申請の提出書類等をプリントアウトするとこのくらいの厚さになります。
9/10くらいは構造計算書ですが(^^;)
住宅性能評価の申請は、データ申請できる審査機関への提出の方がよさそうです。