桁上断熱の落とし穴

桁上断熱を採用する場合、水下側では十分な断熱厚を確保するため、束を立てて二重桁とする必要があります。この際、束の立ち上がり部分にも断熱材を確実に充填しなければなりません。
新築インスペクションの際に設計図を確認すると、この水下側で必要な断熱厚が確保されていないケースが見受けられました。長期優良住宅として計画されている建物であっても、設計図どおりに施工された場合に、結果として十分な断熱性能を確保できていない可能性があります。また、建て方時に桁上の断熱材を先行して敷き込む施工では、束周りの断熱が未充填となっているケースが少なくないため、束部分を含めた断熱の連続性が確保されているかに加え、気密シートの施工状況も含めて、施工段階で十分に確認する必要があります。

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新築インスペクションで判明したEXハイパー耐力壁の施工不良

先日実施した新築住宅のインスペクションにおいて、耐力壁として使用されている吉野石膏のタイガーEXハイパー耐力壁についての施工不良を確認しました。
内容は、「くぎ留め間隔がメーカーが示す基準よりも粗い」、「直交する横架材部分のボード欠き込みに補強受材が無い」、「壁量計算は標準仕様の壁倍率で行われていたが、実際の施工は床勝ちで倍率が低くなる仕様だった」です。

最近YouTubeで第三者検査員の解説動画において、「EXハイパーは釘ピッチを変えることで壁倍率が変わる」という趣旨の説明をされていましたが、これは一般的な構造用合板などの面材耐力壁のことであり、EXハイパーには当てはまりません。くぎ留め間隔が基準よりも粗い場合、壁倍率が下がった耐力壁になるのではなく、そもそも認定された耐力壁として成立しないというのが正しいです。個別に認定取得した特殊仕様材ほど設計、施工要領には注意が必要となります。
また、新築インスペクションは、設計の妥当性を審査する行為ではありません。しかし、現場の施工状況、図面・構造計算書との整合を確認していく中で、設計と施工が噛み合っていない事実が結果として浮かび上がることがあります。

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