図(B)のように上下に2本重ねただけの梁を、(A)の梁せいが2倍の梁と同じ強度があるものと誤った解釈をして使っている架構を多く目にします。
梁せい(h)が大きくなれば、曲げ強度に影響する断面係数は2乗、たわみに影響する断面2次モーメントは3乗の効果があることからも、重ね梁はたわみ等によるトラブルの原因となりうるので注意が必要です。
高温乾燥材の杉柱を使用する場合の注意点
柱材として一般的によく使われる杉は、桧に比べると芯材部分の含水率が高いため、機械による高温乾燥させると、芯材部分にもヒビが入ることがあります。したがって柱頭や柱脚と土台や梁などの横架材の仕口を『ほぞ差しこみ栓』にした場合、引張力が加わった時にほぞが割裂き破壊する恐れがあるので、高温乾燥材の杉柱を使用する場合は特に注意が必要です。